主催者インタビュー:池田 翔冴
2017年6月19日 GMC
Booksながしまにおいて毎月第3日曜日に開催されている「GMC(Gunma Magic Community)モダン大会」。
モダンというフォーマットながら毎回20名程度のプレイヤーが参加し、群馬のモダン界隈を大いに盛り上げている。
その大会を主催しているのが、サークルGMCの池田 翔冴(イケダ ショウゴ) だ。
本日は池田氏本人にお話を伺った。
―何故Booksながしまで大会を主催するようになったのですか?
最初は身内だけの大会という形で実施していたんです。6年前位ですかね。前橋市で場所を借りて、少数ながらも和気藹々と開催していました。
大会開催にあたり、ノウハウがなかったので、カードショップさんに相談しようと思いまして。その時Booksながしまさんが快く引き受けてくれ、色々と相談にのってくれたんです。
その後自分を含め、仲間が社会人になり、自然とバラバラになっていきまして。正直、人も集まらないし、運営について悩んでいた次期だったんです。
その時ながしまさんが、「うちの店にもモダンやりたい面子が沢山いるから、やってくれないか」っ言ってくれて、、、それがBooksながしまでのGMC開催のきっかけとなりました。
―大会というとスタンダードが主流ですが、どうしてモダンというフォーマットを選択したのですか?
自分とシバタ(副代表)の二人でマジックやっていた時に、ちょうどモダンが公式フォーマットとして導入されたのですが、群馬県内で全く大会がなかったんです。面白そうなフォーマットだし、お店にも掛け合ったのですが、中々開催していただけなくて。
それならば自分達で主催しようと一念発起しまして。自分が楽しむのも勿論ですけど、みんなの遊べる、モダン好きの集まれる場所を作りたかったんです。
―今後の大会の展望等ありますか?
人数でいえば32名を目標にしていますが、私は、ただ参加者が増えればいいとは思いません。
自分は大会を主催するにあたり、参加者に居心地のいい空間と楽しい時間を過ごしてもらいたいという思いがあるんです。『大会に来てもらっている』、『参加してくれてありがとう』という気持ちで開催しています。
なので豪華な賞品を出して優勝商品で客を釣り、参加者が優勝目指してギスギスした大会を運営したいとは思わないのです。楽しく遊べるくらいが理想なんです。久しぶりの方でも初めての方でも一緒になって楽しい大会にできたらと思っています。
―GMCと言えば、池田さんがバリスタとなって紅茶やコーヒーを振舞ってくれるのも魅力の一つですが、どういった理由からなんでしょうか?
自分はずっとマジックで遊んできたので認識はなかったんですが、非マジックプレイヤーからするとカードゲームって高いと感じるそうなんです。1パック500円なんて“貴族の遊び”だって。
でも“貴族の遊び”なら、貴族ならばコーヒーや紅茶を飲むのも当たり前だと思いまして。“貴族の遊び”に興じる紳士淑女のみなさんにコーヒー、紅茶を振舞うことでGMCの参加者全員に還元したいと思ったんです。
先ほども言いましたが、「遊びに来てもらっている」これがGMCのスタンスなんです。
ジャッジもそうですが、やるからには徹底的に完璧にやろうと思い、コーヒーの飲み歩きに始まり、今ではスクールに通っています。
―これからGMCへ参加者してみたいという方へ一言お願いします
私共の大会は、紳士的なプレイヤーが多く、みんなで楽しい時間を共有するためのものです。モダン初めて方だろうと、問題ありません。
また、ジャッジに興味のある方、ルールについて質問がある方も、レベルジャッジでもある私に何なりと聞いてください。
コーヒーを飲みながら、楽しいマジックの時間、共有してみませんか?
モダンというフォーマットながら毎回20名程度のプレイヤーが参加し、群馬のモダン界隈を大いに盛り上げている。
その大会を主催しているのが、サークルGMCの池田 翔冴(イケダ ショウゴ) だ。
本日は池田氏本人にお話を伺った。
―何故Booksながしまで大会を主催するようになったのですか?
最初は身内だけの大会という形で実施していたんです。6年前位ですかね。前橋市で場所を借りて、少数ながらも和気藹々と開催していました。
大会開催にあたり、ノウハウがなかったので、カードショップさんに相談しようと思いまして。その時Booksながしまさんが快く引き受けてくれ、色々と相談にのってくれたんです。
その後自分を含め、仲間が社会人になり、自然とバラバラになっていきまして。正直、人も集まらないし、運営について悩んでいた次期だったんです。
その時ながしまさんが、「うちの店にもモダンやりたい面子が沢山いるから、やってくれないか」っ言ってくれて、、、それがBooksながしまでのGMC開催のきっかけとなりました。
―大会というとスタンダードが主流ですが、どうしてモダンというフォーマットを選択したのですか?
自分とシバタ(副代表)の二人でマジックやっていた時に、ちょうどモダンが公式フォーマットとして導入されたのですが、群馬県内で全く大会がなかったんです。面白そうなフォーマットだし、お店にも掛け合ったのですが、中々開催していただけなくて。
それならば自分達で主催しようと一念発起しまして。自分が楽しむのも勿論ですけど、みんなの遊べる、モダン好きの集まれる場所を作りたかったんです。
―今後の大会の展望等ありますか?
人数でいえば32名を目標にしていますが、私は、ただ参加者が増えればいいとは思いません。
自分は大会を主催するにあたり、参加者に居心地のいい空間と楽しい時間を過ごしてもらいたいという思いがあるんです。『大会に来てもらっている』、『参加してくれてありがとう』という気持ちで開催しています。
なので豪華な賞品を出して優勝商品で客を釣り、参加者が優勝目指してギスギスした大会を運営したいとは思わないのです。楽しく遊べるくらいが理想なんです。久しぶりの方でも初めての方でも一緒になって楽しい大会にできたらと思っています。
―GMCと言えば、池田さんがバリスタとなって紅茶やコーヒーを振舞ってくれるのも魅力の一つですが、どういった理由からなんでしょうか?
自分はずっとマジックで遊んできたので認識はなかったんですが、非マジックプレイヤーからするとカードゲームって高いと感じるそうなんです。1パック500円なんて“貴族の遊び”だって。
でも“貴族の遊び”なら、貴族ならばコーヒーや紅茶を飲むのも当たり前だと思いまして。“貴族の遊び”に興じる紳士淑女のみなさんにコーヒー、紅茶を振舞うことでGMCの参加者全員に還元したいと思ったんです。
先ほども言いましたが、「遊びに来てもらっている」これがGMCのスタンスなんです。
ジャッジもそうですが、やるからには徹底的に完璧にやろうと思い、コーヒーの飲み歩きに始まり、今ではスクールに通っています。
―これからGMCへ参加者してみたいという方へ一言お願いします
私共の大会は、紳士的なプレイヤーが多く、みんなで楽しい時間を共有するためのものです。モダン初めて方だろうと、問題ありません。
また、ジャッジに興味のある方、ルールについて質問がある方も、レベルジャッジでもある私に何なりと聞いてください。
コーヒーを飲みながら、楽しいマジックの時間、共有してみませんか?
GMC決勝戦 伊井 達也(埼玉)vs青柳 崇之(群馬)
2017年6月19日 GMC
決勝戦 伊井 達也(埼玉)vs青柳 崇之(群馬)
Joe Soh(マレーシア)独特の調整が施された白黒エルドラージで優勝を掴み取ったGP神戸。約1ヶ月が経過しようとしているが、ここ群馬県のBooksながしまにおいては、未だ興奮冷めやらない。
毎月第3日曜日に行われているGMC(Gunma Modern Championship)に、今回は県内外から16名のプレイヤーが参加している。
ある者は、優勝の二文字を掴むため。
ある者は、この先のPPTQを見据えて。
ある者は、自身の存在ともいえるデックを見せ付けるため。
これから決勝戦を行う全勝プレイヤーを紹介しよう。
◆伊井 達也
埼玉県熊谷市のカードショップ“World”を中心に活動をしており、PPTQにも積極的に参加している。
現在行われているPPTQイクサランは既に権利を獲得しているため、次期PPTQも視野に入れモダンという禁断の地へ足を踏み入れてきた。
そんな勉強熱心な伊井が選択したのは奇しくもGP神戸の優勝デックでもある白黒エルドラージ。
神戸同様、優勝を届けるのだろうか。
◆青柳 崇之
開催店舗であるBooksながしまに通う青柳は、最近マジックに復帰したばかりで大会参加は久しぶりとのこと。
持ち合わせの資産、メタゲーム、そして自分の思考からトロン、エルドラージ、ドレッジを意識した形で青白コントロールデックを持ち込んでいる。
現在のところ参加は未定とのことだが、優勝すれば次期PPTQへの弾みともなる。
久しぶりの大会で、優勝を勝ち取ることができるだろうか。
実はモダンの大会は初参加の二人が、初優勝へと全力でぶつかる決勝戦となっている。
GP神戸に続き、白黒エルドラージがそのカードパワーを見せつけ勝利するのか、それとも人類の英知とも言われる青白コントロールがゲームを掌握するのか。
Game1
先手の伊井はテイク1マリガンから《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》。
2枚の《広がりゆく海/Spreading Seas》、《拘留の宝球/Detention Sphere》、《修復の天使/Restoration Angel》
この中から《広がりゆく海/Spreading Seas》を落とし、白黒に加え無色マナを要求する3色のマナベースを守ることを選択する。
《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple(ROE)》によるマナ加速から《作り変えるもの/Matter Reshaper(OGW)》が最初のクリーチャーとして場に出ると、青柳はマナ加速を封じるため予定通り海を寺院へとエンチャントし、島へと変える。
伊井は、
『予定調和』
そう思ったに違いない。
2枚目の《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple(ROE)》を力強くセットし、デックのエースで4番、《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》でクロックの増強と相手の手札破壊を目論む。
《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai(DTK)》×2、《修復の天使/Restoration Angel》、《拘留の宝球/Detention Sphere》×2
自身の手札の《漸増爆弾/Ratchet Bomb(SOM)》の効果を確認すると、天使をリムーヴする。
青柳としても7点のクロックは無視できず、10点まで減ったライフを守るため、宝球で難題、爆弾を連続で処理し、手札に眠る《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai(DTK)》まで時間を稼ごうとする。5マナまで届けば、《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai(DTK)》さえ場に出れば、勝機はあると。
対して、伊井は再びこう思ったに違いない。
『予定調和』
と。
潤沢なマナから《変わり谷/Mutavault(MOR)》をクリーチャー化し《作り変えるもの/Matter Reshaper(OGW)》と合わせて、レッドゾーンへ送り込む。
そしてゲームを終わらせる2枚目の《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》。
唯一の回答策であった《至高の評決/Supreme Verdict》を抜きさると、伝説のドラゴンは場に舞い降りることなく、青柳のライフは0を割った。
伊井1-0青柳
Game2
青柳が最初のノンランドパーマネントとして《前兆の壁/Wall of Omens(ROE)》をキャストし、Game1で苦しめられた《作り変えるもの/Matter Reshaper(OGW)》、《変わり谷/Mutavault(MOR)》を牽制する。
続けて《広がりゆく海/Spreading Seas》で谷を封じ込め、磐石な場を形成する。
何とかダメージクロックをかけたい伊井は、《作り変えるもの/Matter Reshaper(OGW)》、2枚目の谷をセットするとアモンケットから入った新カード《排斥/Cast Out》で壁を対処し、5ターン目にして青柳のライフが17へと動く。
だが今回は青柳が思った通りに、Gameが進行している。
『予定調和』的に。
《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》を《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》でカウンターすると、《前兆の壁/Wall of Omens(ROE)》、《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》で守りをより強固なものへとする。
伊井は、《流刑への道/Path to Exile》、《不毛の地の絞殺者/Wasteland Strangler(BFZ)》で無理やり攻撃へと向かうが、チャンプブロックで凌がれ、これまたアモンケットのカード《黄昏+払暁/Dusk/Dawn》により、逆にクロックを失ってしまう。
それでもトップデックした《現実を砕くもの/Reality Smasher(OGW)》で青柳のライフを10点まで詰め、ターンを返した。
《至高の評決/Supreme Verdict》が贅沢な1対1交換を行い、余波呪文《払暁/Dawn》が青柳の手札へと《前兆の壁/Wall of Omens(ROE)》を届ける。
伊井は、《静寂を担うもの/Bearer of Silence(OGW)》を召喚し、空中からの2点クロックで、残りのライフを削りきる。いや、削りきるしかない。
守りに使われると思われた《天界の列柱/Celestial Colonnade》が攻撃に参加したため、伊井16-8青柳。
《大爆発の魔道士/Fulminator Mage(SHM)》
存外のトップデック。攻防一体の《天界の列柱/Celestial Colonnade》を対処するには最高のカード。
そして打ち消し呪文ならば、アンタップ状態の土地の枚数から《天界の列柱/Celestial Colonnade》は起動できず、空中から2点のダメージを与えることができる。そう思い、伊井は《大爆発の魔道士/Fulminator Mage(SHM)》をキャストする。
《大爆発の魔道士/Fulminator Mage(SHM)》を打ち消したのは、ただの呪文ではなくスタンダードを主戦場としている《呪文捕らえ/Spell Queller(EMN)》。
一連のプレイによりクロックを止められ、ターンを返さざるを得なくなってしまう。
この1ターンは大きく、列柱、呪文捕らえの攻撃でライフが伊井10-8青柳と互角になってしまう。
攻めるよりも列柱を対処するカードを願った伊井へ2枚目の《大爆発の魔道士/Fulminator Mage(SHM)》が届けられ、青柳もゆっくりとした展開へと移行するかと思われた。
伊井のエンドにキャストされた《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》により増強された5点クロック。
伊井は、ドローを確認してから、投了を宣言。
伊井1-1青柳
Game3
《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek(ROE)》がGame3の幕を開ける。
《流刑への道/Path to Exile》、《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》、《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》、《神聖な強力/Blessed Alliance》
から《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》を捨てさせると、次々と《変わり谷/Mutavault(MOR)》をクリーチャー化し、対処を迫る。
《神聖な強力/Blessed Alliance》、《幽霊街/Ghost Quarter(ISD)》
そしてトップデックから瞬速で現れた《呪文捕らえ/Spell Queller(EMN)》。
《呪文捕らえ/Spell Queller(EMN)》と《流刑への道/Path to Exile》の交換を経て、ライフが18へと減少する。
ライフに余裕がある青柳は、《神聖なる泉/Hallowed Fountain》をショックインし、5マナ目を確保し、ターンを返す。
3枚目の谷へ再び《幽霊街/Ghost Quarter(ISD)》が起動されると、土地を多く引きすぎている伊井は、追加のクロックを用意できない。
《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple(ROE)》からマナを増やし《マナ漏出/Mana Leak(_BR)》のため3マナ余らせた状態で《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》をキャストするも、《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》が飛んでくる。
《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》で攻守が入れ替わると、手札も土地しかないことが判明してしまい、《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai(DTK)》まで追加されてしまう。
オジュタイを召喚したことによるフルタップの状態で、《現実を砕くもの/Reality Smasher(OGW)》をトップデックし、伊井は迷わずレッドゾーンに送る。
お互いにクリーチャーがいるこの状態ならば、リセットスペルは打ち辛く、ドロー次第では、具体的には《現実を砕くもの/Reality Smasher(OGW)》ならば青柳のライフを先に削りきることも可能だ。
願えば通ず。伊井は、2枚目の《現実を砕くもの/Reality Smasher(OGW)》トップデック。6マナの青柳に対処をせまる。
青柳は『予定調和』的に《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》をキャストし、スタック上の《現実を砕くもの/Reality Smasher(OGW)》を打消しながら、場の《現実を砕くもの/Reality Smasher(OGW)》をタップする。
青柳はオジュタイの攻撃後に1枚のエンチャントをキャストする。
《ギデオンの介入/Gideon’s Intervention》が、伊井の現実を打ち砕き、幕引きとなった。
伊井1-2青柳
青柳 優勝おめでとう!
Joe Soh(マレーシア)独特の調整が施された白黒エルドラージで優勝を掴み取ったGP神戸。約1ヶ月が経過しようとしているが、ここ群馬県のBooksながしまにおいては、未だ興奮冷めやらない。
毎月第3日曜日に行われているGMC(Gunma Modern Championship)に、今回は県内外から16名のプレイヤーが参加している。
ある者は、優勝の二文字を掴むため。
ある者は、この先のPPTQを見据えて。
ある者は、自身の存在ともいえるデックを見せ付けるため。
これから決勝戦を行う全勝プレイヤーを紹介しよう。
◆伊井 達也
埼玉県熊谷市のカードショップ“World”を中心に活動をしており、PPTQにも積極的に参加している。
現在行われているPPTQイクサランは既に権利を獲得しているため、次期PPTQも視野に入れモダンという禁断の地へ足を踏み入れてきた。
そんな勉強熱心な伊井が選択したのは奇しくもGP神戸の優勝デックでもある白黒エルドラージ。
神戸同様、優勝を届けるのだろうか。
◆青柳 崇之
開催店舗であるBooksながしまに通う青柳は、最近マジックに復帰したばかりで大会参加は久しぶりとのこと。
持ち合わせの資産、メタゲーム、そして自分の思考からトロン、エルドラージ、ドレッジを意識した形で青白コントロールデックを持ち込んでいる。
現在のところ参加は未定とのことだが、優勝すれば次期PPTQへの弾みともなる。
久しぶりの大会で、優勝を勝ち取ることができるだろうか。
実はモダンの大会は初参加の二人が、初優勝へと全力でぶつかる決勝戦となっている。
GP神戸に続き、白黒エルドラージがそのカードパワーを見せつけ勝利するのか、それとも人類の英知とも言われる青白コントロールがゲームを掌握するのか。
Game1
先手の伊井はテイク1マリガンから《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》。
2枚の《広がりゆく海/Spreading Seas》、《拘留の宝球/Detention Sphere》、《修復の天使/Restoration Angel》
この中から《広がりゆく海/Spreading Seas》を落とし、白黒に加え無色マナを要求する3色のマナベースを守ることを選択する。
《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple(ROE)》によるマナ加速から《作り変えるもの/Matter Reshaper(OGW)》が最初のクリーチャーとして場に出ると、青柳はマナ加速を封じるため予定通り海を寺院へとエンチャントし、島へと変える。
伊井は、
『予定調和』
そう思ったに違いない。
2枚目の《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple(ROE)》を力強くセットし、デックのエースで4番、《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》でクロックの増強と相手の手札破壊を目論む。
《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai(DTK)》×2、《修復の天使/Restoration Angel》、《拘留の宝球/Detention Sphere》×2
自身の手札の《漸増爆弾/Ratchet Bomb(SOM)》の効果を確認すると、天使をリムーヴする。
青柳としても7点のクロックは無視できず、10点まで減ったライフを守るため、宝球で難題、爆弾を連続で処理し、手札に眠る《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai(DTK)》まで時間を稼ごうとする。5マナまで届けば、《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai(DTK)》さえ場に出れば、勝機はあると。
対して、伊井は再びこう思ったに違いない。
『予定調和』
と。
潤沢なマナから《変わり谷/Mutavault(MOR)》をクリーチャー化し《作り変えるもの/Matter Reshaper(OGW)》と合わせて、レッドゾーンへ送り込む。
そしてゲームを終わらせる2枚目の《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》。
唯一の回答策であった《至高の評決/Supreme Verdict》を抜きさると、伝説のドラゴンは場に舞い降りることなく、青柳のライフは0を割った。
伊井1-0青柳
Game2
青柳が最初のノンランドパーマネントとして《前兆の壁/Wall of Omens(ROE)》をキャストし、Game1で苦しめられた《作り変えるもの/Matter Reshaper(OGW)》、《変わり谷/Mutavault(MOR)》を牽制する。
続けて《広がりゆく海/Spreading Seas》で谷を封じ込め、磐石な場を形成する。
何とかダメージクロックをかけたい伊井は、《作り変えるもの/Matter Reshaper(OGW)》、2枚目の谷をセットするとアモンケットから入った新カード《排斥/Cast Out》で壁を対処し、5ターン目にして青柳のライフが17へと動く。
だが今回は青柳が思った通りに、Gameが進行している。
『予定調和』的に。
《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》を《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》でカウンターすると、《前兆の壁/Wall of Omens(ROE)》、《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》で守りをより強固なものへとする。
伊井は、《流刑への道/Path to Exile》、《不毛の地の絞殺者/Wasteland Strangler(BFZ)》で無理やり攻撃へと向かうが、チャンプブロックで凌がれ、これまたアモンケットのカード《黄昏+払暁/Dusk/Dawn》により、逆にクロックを失ってしまう。
それでもトップデックした《現実を砕くもの/Reality Smasher(OGW)》で青柳のライフを10点まで詰め、ターンを返した。
《至高の評決/Supreme Verdict》が贅沢な1対1交換を行い、余波呪文《払暁/Dawn》が青柳の手札へと《前兆の壁/Wall of Omens(ROE)》を届ける。
伊井は、《静寂を担うもの/Bearer of Silence(OGW)》を召喚し、空中からの2点クロックで、残りのライフを削りきる。いや、削りきるしかない。
守りに使われると思われた《天界の列柱/Celestial Colonnade》が攻撃に参加したため、伊井16-8青柳。
《大爆発の魔道士/Fulminator Mage(SHM)》
存外のトップデック。攻防一体の《天界の列柱/Celestial Colonnade》を対処するには最高のカード。
そして打ち消し呪文ならば、アンタップ状態の土地の枚数から《天界の列柱/Celestial Colonnade》は起動できず、空中から2点のダメージを与えることができる。そう思い、伊井は《大爆発の魔道士/Fulminator Mage(SHM)》をキャストする。
《大爆発の魔道士/Fulminator Mage(SHM)》を打ち消したのは、ただの呪文ではなくスタンダードを主戦場としている《呪文捕らえ/Spell Queller(EMN)》。
一連のプレイによりクロックを止められ、ターンを返さざるを得なくなってしまう。
この1ターンは大きく、列柱、呪文捕らえの攻撃でライフが伊井10-8青柳と互角になってしまう。
攻めるよりも列柱を対処するカードを願った伊井へ2枚目の《大爆発の魔道士/Fulminator Mage(SHM)》が届けられ、青柳もゆっくりとした展開へと移行するかと思われた。
伊井のエンドにキャストされた《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》により増強された5点クロック。
伊井は、ドローを確認してから、投了を宣言。
伊井1-1青柳
Game3
《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek(ROE)》がGame3の幕を開ける。
《流刑への道/Path to Exile》、《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》、《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》、《神聖な強力/Blessed Alliance》
から《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》を捨てさせると、次々と《変わり谷/Mutavault(MOR)》をクリーチャー化し、対処を迫る。
《神聖な強力/Blessed Alliance》、《幽霊街/Ghost Quarter(ISD)》
そしてトップデックから瞬速で現れた《呪文捕らえ/Spell Queller(EMN)》。
《呪文捕らえ/Spell Queller(EMN)》と《流刑への道/Path to Exile》の交換を経て、ライフが18へと減少する。
ライフに余裕がある青柳は、《神聖なる泉/Hallowed Fountain》をショックインし、5マナ目を確保し、ターンを返す。
3枚目の谷へ再び《幽霊街/Ghost Quarter(ISD)》が起動されると、土地を多く引きすぎている伊井は、追加のクロックを用意できない。
《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple(ROE)》からマナを増やし《マナ漏出/Mana Leak(_BR)》のため3マナ余らせた状態で《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》をキャストするも、《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》が飛んでくる。
《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》で攻守が入れ替わると、手札も土地しかないことが判明してしまい、《龍王オジュタイ/Dragonlord Ojutai(DTK)》まで追加されてしまう。
オジュタイを召喚したことによるフルタップの状態で、《現実を砕くもの/Reality Smasher(OGW)》をトップデックし、伊井は迷わずレッドゾーンに送る。
お互いにクリーチャーがいるこの状態ならば、リセットスペルは打ち辛く、ドロー次第では、具体的には《現実を砕くもの/Reality Smasher(OGW)》ならば青柳のライフを先に削りきることも可能だ。
願えば通ず。伊井は、2枚目の《現実を砕くもの/Reality Smasher(OGW)》トップデック。6マナの青柳に対処をせまる。
青柳は『予定調和』的に《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》をキャストし、スタック上の《現実を砕くもの/Reality Smasher(OGW)》を打消しながら、場の《現実を砕くもの/Reality Smasher(OGW)》をタップする。
青柳はオジュタイの攻撃後に1枚のエンチャントをキャストする。
《ギデオンの介入/Gideon’s Intervention》が、伊井の現実を打ち砕き、幕引きとなった。
伊井1-2青柳
青柳 優勝おめでとう!