【デュエマ】デッキテク:3人の「モルトNEXT」
2017年10月27日 デュエル・マスターズ 京都で開催されたデュエル・マスターズ グランプリ(以下DMGP)5th。
Booksながしまからはアオヤギ、ナグモ、イノクマと3人のプレイヤーが参加した。2,000人を超える参加者の中、アオヤギ64位、ナグモ128位、イノクマ267位と堂々とした結果であった。
3人が選択したデッキはのはメタゲームの中心に位置する「モルトNEXT」。たった1枚のカード《超戦龍覇 モルトNEXT》でゲームに勝つことができ、最速3ターン目にこのクリーチャーが登場し得る、このデッキについては皆さんご存知だろう。
今回はデッキ自体の動きは省略して3人が同一アーキタイプであり且つデッキ内容が38枚まで一緒であったため、各々が選択した2スロットについて聞いていこうと思う。
先ずは3人に共通するデッキ内容38枚である。
◆デッキ
●クリーチャー
4《リュウセイ・ジ・アース》
4《超戦龍覇 モルトNEXT》
4《熱血龍 バトクロス・バトル》
4《蒼き団長 ドギラゴン剣》
3《熱血龍 メッタギルス》
3《永遠のリュウセイ・カイザー》
2《無双竜鬼ミツルギブースト》
2《次元龍覇 グレンモルト「覇」》
2《伝説のレジェンド ドギラゴン》
1《メガ・マナロック・ドラゴン》
●呪文
4《メンデルスゾーン》
4《フェアリーの火の子祭》
1《スクランブル・チェンジ》
●超次元ゾーン
1《熱血剣 グリージーホーン》
1《爆熱剣 バトライ刃》
1《銀河大剣 ガイハート》
1《覇闘将龍剣 ガイオウバーン》
1《無敵王剣 ギガハート》
1《闘将銀河城 ハートバーン》
1《恐龍界樹 ジュダイオウ》
1《真聖教会 エンドレス・ヘブン》
●最終禁断
1《FORBIDDEN STAR~世界最後の日~》
次に記載するのが、それぞれのプレイヤーが2スロットに選択したカードだ。
◆アオヤギ
1《無双竜鬼ミツルギブースト》
1《次元龍覇 グレンモルト「覇」》
◆ナグモ
1《熱血龍 メッタギルス》
1《次元龍覇 グレンモルト「覇」》
◆イノクマ
1《フェアリー・ギフト》
1《伝説のレジェンド ドギラゴン》
それぞれのカードの利点・選択理由について聞いてみよう。
::《フェアリー・ギフト》の価値は?
《フェアリー・ギフト》は手札を1枚使う代わりに実質2コスト軽減しクリーチャーを召喚することができる、コスト踏み倒しに近い効果をもっている。「モルトNEXT」デッキのように高コストクリーチャーデッキのブン回りを補助するためのカードであり、その強さから1枚制限にされており、必須パーツと思われていた。
だが、今回アオヤギ、ナグモの両名はこのカードをデッキから抜いている。デッキデザインを担当したナグモの話しを聞いてみよう。
「DMGP5thに参加するにあたり僕が重要視したのはデッキの安定性です。予選Round8回戦を7-1で切り抜けるためには、爆発力よりもデッキが常に一定の動きをできるようすべきだと思いました。このデッキを円滑に回す上で無視出来ないのが《メンデルスゾーン》です。2コストで最大2マナブーストできるため、成功するか失敗するかが勝敗の鍵を握るといっても過言ではありません。端的に言えば《メンデルスゾーン》の成功確率を上げたかったということです。事故を減らすため除きました。」
「また《フェアリー・ギフト》が強いのはマナブースト後の4ターン目《超戦龍覇 モルトNEXT》と5ターン目《永遠のリュウセイ・カイザー》と限定的であるため、セットで持っていなければ効果は薄く、マナブースト+《フェアリー・ギフト》+αという3枚縛りを考えると揃う確率は低いと思い、それならば割り切って確実にマナを増やし召喚できるように構築しました。」
::剣(つるぎ)と滅多切り
《フェアリー・ギフト》の代わりにアオヤギは《無双竜鬼ミツルギブースト》、ナグモは《熱血龍 メッタギルス》というドラゴンを投入している。選択理由についてアオヤギに聞いてみよう。
「《無双竜鬼ミツルギブースト》は、除去とマナブーストを兼ね備えたユーティリティークリーチャーになります。デッキの構造上除去呪文は取りづらいため、必然的にクリーチャーによる除去手段を用いることになります。パワー6,000以下に限られますが、相手のクリーチャーに干渉でき、次のターン7マナ域つまりは《超戦龍覇 モルトNEXT》を召喚することができます。自分は丸いカードとしてこちらを選択しました。」
「《熱血龍 メッタギルス》は、ミラーマッチで相手の《超戦龍覇 モルトNEXT》から《闘将銀河城 ハートバーン》に対処できる貴重なS・トリガーです。今回配布された《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》にも対処できますね。シールドにセットされるかどうかは神頼みですが、ミラーマッチの勝率を上げるためにもナグモ君は4枚目を選択しました。」
::重言クリーチャー
7コスト《次元龍覇 グレンモルト「覇」》と8コスト《伝説のレジェンド ドギラゴン》の2種のドラゴンについても意見が分かれた。《伝説のレジェンド ドギラゴン》を優先したイノクマの思考とは。
「《伝説のレジェンド ドギラゴン》は、T・ブレイカーやスピードアタッカーといった能力はもちろんですが、真価はその下のテキストにあります。バトルに勝つことでと次のターン負けないという効果があり、実質1ターン得ることができます。泥仕合にも強く、カードパワーの高さから3枚目を採用しました。」
「《次元龍覇 グレンモルト「覇」》は、準フィニッシャーとしてのの役割があります。理想は《超戦龍覇 モルトNEXT》ですが、いつでもドローできるわけではありません。また相手のデッキによっては《超戦龍覇 モルトNEXT》でアタックするよりも、超次元ゾーンの《恐龍界樹 ジュダイオウ》、《真聖教会 エンドレス・ヘブン》へアクセスした方がいい場面があります。超次元ゾーンへのアクセス手段としてしても使え、柔軟な立ち回りができるのが利点ですね。」
結果から言えばアオヤギの順位が最も高いが、今回言いたいことは彼の選択肢が正しく、他の二人が間違っていたということではない。
重要なのは、デッキを作る際、固定スロットにも目を向け、自分が想定するメタゲームを踏まえ、1枚1枚のカード選択に理由づけをし、納得のいく40枚を完成させることができたかということである。
デッキがカードの集合体である以上、その1枚1枚には必ず意味が存在する。アオヤギ、ナグモ、イノクマは、それぞれ自分自身がメタゲームを想定し、カードを選択した。例え2スロットであっても三者三様の選択理由があり、全く同じデッキにはなっていない。
DMGP5thは終わったが、CSは毎週開催され、エリア予選も目の前に迫っている。次のイベントで、再び3人が作り上げたデッキの活躍が見られること願いたい。
Booksながしまからはアオヤギ、ナグモ、イノクマと3人のプレイヤーが参加した。2,000人を超える参加者の中、アオヤギ64位、ナグモ128位、イノクマ267位と堂々とした結果であった。
3人が選択したデッキはのはメタゲームの中心に位置する「モルトNEXT」。たった1枚のカード《超戦龍覇 モルトNEXT》でゲームに勝つことができ、最速3ターン目にこのクリーチャーが登場し得る、このデッキについては皆さんご存知だろう。
今回はデッキ自体の動きは省略して3人が同一アーキタイプであり且つデッキ内容が38枚まで一緒であったため、各々が選択した2スロットについて聞いていこうと思う。
先ずは3人に共通するデッキ内容38枚である。
◆デッキ
●クリーチャー
4《リュウセイ・ジ・アース》
4《超戦龍覇 モルトNEXT》
4《熱血龍 バトクロス・バトル》
4《蒼き団長 ドギラゴン剣》
3《熱血龍 メッタギルス》
3《永遠のリュウセイ・カイザー》
2《無双竜鬼ミツルギブースト》
2《次元龍覇 グレンモルト「覇」》
2《伝説のレジェンド ドギラゴン》
1《メガ・マナロック・ドラゴン》
●呪文
4《メンデルスゾーン》
4《フェアリーの火の子祭》
1《スクランブル・チェンジ》
●超次元ゾーン
1《熱血剣 グリージーホーン》
1《爆熱剣 バトライ刃》
1《銀河大剣 ガイハート》
1《覇闘将龍剣 ガイオウバーン》
1《無敵王剣 ギガハート》
1《闘将銀河城 ハートバーン》
1《恐龍界樹 ジュダイオウ》
1《真聖教会 エンドレス・ヘブン》
●最終禁断
1《FORBIDDEN STAR~世界最後の日~》
次に記載するのが、それぞれのプレイヤーが2スロットに選択したカードだ。
◆アオヤギ
1《無双竜鬼ミツルギブースト》
1《次元龍覇 グレンモルト「覇」》
◆ナグモ
1《熱血龍 メッタギルス》
1《次元龍覇 グレンモルト「覇」》
◆イノクマ
1《フェアリー・ギフト》
1《伝説のレジェンド ドギラゴン》
それぞれのカードの利点・選択理由について聞いてみよう。
::《フェアリー・ギフト》の価値は?
《フェアリー・ギフト》は手札を1枚使う代わりに実質2コスト軽減しクリーチャーを召喚することができる、コスト踏み倒しに近い効果をもっている。「モルトNEXT」デッキのように高コストクリーチャーデッキのブン回りを補助するためのカードであり、その強さから1枚制限にされており、必須パーツと思われていた。
だが、今回アオヤギ、ナグモの両名はこのカードをデッキから抜いている。デッキデザインを担当したナグモの話しを聞いてみよう。
「DMGP5thに参加するにあたり僕が重要視したのはデッキの安定性です。予選Round8回戦を7-1で切り抜けるためには、爆発力よりもデッキが常に一定の動きをできるようすべきだと思いました。このデッキを円滑に回す上で無視出来ないのが《メンデルスゾーン》です。2コストで最大2マナブーストできるため、成功するか失敗するかが勝敗の鍵を握るといっても過言ではありません。端的に言えば《メンデルスゾーン》の成功確率を上げたかったということです。事故を減らすため除きました。」
「また《フェアリー・ギフト》が強いのはマナブースト後の4ターン目《超戦龍覇 モルトNEXT》と5ターン目《永遠のリュウセイ・カイザー》と限定的であるため、セットで持っていなければ効果は薄く、マナブースト+《フェアリー・ギフト》+αという3枚縛りを考えると揃う確率は低いと思い、それならば割り切って確実にマナを増やし召喚できるように構築しました。」
::剣(つるぎ)と滅多切り
《フェアリー・ギフト》の代わりにアオヤギは《無双竜鬼ミツルギブースト》、ナグモは《熱血龍 メッタギルス》というドラゴンを投入している。選択理由についてアオヤギに聞いてみよう。
「《無双竜鬼ミツルギブースト》は、除去とマナブーストを兼ね備えたユーティリティークリーチャーになります。デッキの構造上除去呪文は取りづらいため、必然的にクリーチャーによる除去手段を用いることになります。パワー6,000以下に限られますが、相手のクリーチャーに干渉でき、次のターン7マナ域つまりは《超戦龍覇 モルトNEXT》を召喚することができます。自分は丸いカードとしてこちらを選択しました。」
「《熱血龍 メッタギルス》は、ミラーマッチで相手の《超戦龍覇 モルトNEXT》から《闘将銀河城 ハートバーン》に対処できる貴重なS・トリガーです。今回配布された《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》にも対処できますね。シールドにセットされるかどうかは神頼みですが、ミラーマッチの勝率を上げるためにもナグモ君は4枚目を選択しました。」
::重言クリーチャー
7コスト《次元龍覇 グレンモルト「覇」》と8コスト《伝説のレジェンド ドギラゴン》の2種のドラゴンについても意見が分かれた。《伝説のレジェンド ドギラゴン》を優先したイノクマの思考とは。
「《伝説のレジェンド ドギラゴン》は、T・ブレイカーやスピードアタッカーといった能力はもちろんですが、真価はその下のテキストにあります。バトルに勝つことでと次のターン負けないという効果があり、実質1ターン得ることができます。泥仕合にも強く、カードパワーの高さから3枚目を採用しました。」
「《次元龍覇 グレンモルト「覇」》は、準フィニッシャーとしてのの役割があります。理想は《超戦龍覇 モルトNEXT》ですが、いつでもドローできるわけではありません。また相手のデッキによっては《超戦龍覇 モルトNEXT》でアタックするよりも、超次元ゾーンの《恐龍界樹 ジュダイオウ》、《真聖教会 エンドレス・ヘブン》へアクセスした方がいい場面があります。超次元ゾーンへのアクセス手段としてしても使え、柔軟な立ち回りができるのが利点ですね。」
結果から言えばアオヤギの順位が最も高いが、今回言いたいことは彼の選択肢が正しく、他の二人が間違っていたということではない。
重要なのは、デッキを作る際、固定スロットにも目を向け、自分が想定するメタゲームを踏まえ、1枚1枚のカード選択に理由づけをし、納得のいく40枚を完成させることができたかということである。
デッキがカードの集合体である以上、その1枚1枚には必ず意味が存在する。アオヤギ、ナグモ、イノクマは、それぞれ自分自身がメタゲームを想定し、カードを選択した。例え2スロットであっても三者三様の選択理由があり、全く同じデッキにはなっていない。
DMGP5thは終わったが、CSは毎週開催され、エリア予選も目の前に迫っている。次のイベントで、再び3人が作り上げたデッキの活躍が見られること願いたい。
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