準々決勝 石橋 祥多(栃木) vs 熊谷 昂亮(栃木)
◆石橋 祥多
普段プレイしているコミュニティーについて聞いた時、石橋は、“MOで”と答えた。
現代のマジックを取り巻く環境は、良い方向へと改善されている。
数多の数の店舗が、プレイヤーを待ちうけ、趣向を凝らした大会を開催している。
また、仲の良い友人同士で集まって、わいわい楽しみながら、時にはシビアな指摘が飛びつつも切磋琢磨していくことだろう。
だが、時間に余裕のある学生なら兎も角、社会人となるとそうもいかない。中々予定を合わせ、充実した練習はできない。
MOとは、時間効率を最大限まで高めた練習方法に他ならない。練習したいときはいつでも、どのフォーマットでも、対戦が可能である。
全方位戦略を取り、新戦力《コラガンの命令/Kolaghan’s Command(DTK)》がマスターピースとなって復権したジャンド。
手札破壊、除去、クロックが三位一体となったジャンドを操りこの場に立つ石橋には、練習量に裏打ちされた確かな自信と論理がある。
◆熊谷 昂亮
栃木県宇都宮市の“一刻館”でプレイする熊谷。
予選ラウンドを5-0-1と圧倒的スコアで突破している。
その原動力となっているのは、モダン黎明期から活躍し、先日もグランプリ優勝を飾った親和。
デックパワーはありながらも、キラーカードが多く、メタられると弱い、メタられなければ最強と言われるデックである。
そのデックを息するように、自分の体の一部であるかのように使いこなすのが、熊谷だ。冷静に盤面でライフを詰め、必要なカードをトップデックしてくる勝負強さ。
親和使いに必要な要素を全て兼ね備えているようだ。
誤解しないでいただきたいのは、決して“熊谷の引きが強い”と言いたいのではないということだ。
コンバット計算に始まり、ライフと毒の絡めて、面と点での突破、と親和と一口に言っても、様々な攻め手、場面がある。
その一つ一つを判断し、取捨選択していくことで、トップデックへと繋がっていく。
熊谷とデックは、親和している。
Game1
2マリガンの熊谷、2ターン目に《溶接の壺/Welding Jar》から入り《鋼の監視者/Steel Overseer》という立ち上がり。勿論《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus(DST)》はセットランド済みだ。
対する石橋であるが、1マリガンからクリーチャーのみの手札をキープしているため、除去はない。こうなるとシステムクリーチャーである監視者が力を発揮してくる。
ドローするも、石橋の引いたカードは、除去呪文ではない。
《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》の強さとは、軽さ、クロックの高さに違いはないが、手札破壊、除去、カウンター等々の援護射撃があって、初めて真価を発揮する。
3ターン目、石橋がキャストしたのは、1/2の《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》。
対照的に熊谷は《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》をトップデックし、《鋼の監視者/Steel Overseer》の援護のもと、波状攻撃を仕掛ける。
ここまで防戦一方だった石橋が、オリジンからのニューカマー《ピア・ナラーとキラン・ナラー/Pia and Kiran Nalaar(ORI)》をキャストしたことで、盤面を五分とするが、熊谷のトップデックは止まらない。
金属術を達成しての《刻まれた勇者/Etched Champion(SOM)》。
《鋼の監視者/Steel Overseer》と《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》のタッグが、16となった石橋のライフを攻め立てる。
なおも除去スペルの引けない石橋は、《漁る軟泥/Scavenging Ooze(M14)》、《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang(FRF)》とクリーチャーを追加するしかできない。
都合4度目の監視者の能力が起動されると、《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》と合わせて一度のアタックで、石橋のライフは0を割った。
石橋 0-1 熊谷
Game2
互いに7枚キープのGame2。
熊谷は、《呪文滑り/Spellskite(NPH)》から《信号の邪魔者/Signal Pest》とゆっくりとした立ち上がり。
親和キラーと名高い《古えの遺恨/Ancient Grudge》で《呪文滑り/Spellskite(NPH)》は除去されるが、小粒のクリーチャーを展開し続け、コツコツとライフと毒の二通りの攻めを続ける。
石橋の土地が2枚で止まってしまったこともあり、豊富な除去呪文を生かしきれずにいたが、5ターン目にして3枚目の土地を引くと、2枚目の《古えの遺恨/Ancient Grudge》が《呪文滑り/Spellskite(NPH)》を再び除去し、手札に眠る除去祭りがスタートする。
石橋は、丁寧に1枚づつ除去していくが、すこしずつ漏れたクリーチャーがダメージを蓄積させていく。
熊谷は、フルタップの隙を見逃さず、《刻まれた勇者/Etched Champion(SOM)》へ《頭蓋囲い/Cranial Plating》を装備し、一気に6点のダメージをたたき出すことで残ライフを一気に6とする。
石橋に《刻まれた勇者/Etched Champion(SOM)》への対処手段はないが、《急速な衰微/Rapid Decay》で《頭蓋囲い/Cranial Plating(5DN)》を破壊し、ターンを稼ごうとするが、熊谷には2点で十分だった。
金属術を達成しての《感電破/Galvanic Blast》
石橋 0-2 熊谷
熊谷 Win!
◆石橋 祥多
普段プレイしているコミュニティーについて聞いた時、石橋は、“MOで”と答えた。
現代のマジックを取り巻く環境は、良い方向へと改善されている。
数多の数の店舗が、プレイヤーを待ちうけ、趣向を凝らした大会を開催している。
また、仲の良い友人同士で集まって、わいわい楽しみながら、時にはシビアな指摘が飛びつつも切磋琢磨していくことだろう。
だが、時間に余裕のある学生なら兎も角、社会人となるとそうもいかない。中々予定を合わせ、充実した練習はできない。
MOとは、時間効率を最大限まで高めた練習方法に他ならない。練習したいときはいつでも、どのフォーマットでも、対戦が可能である。
全方位戦略を取り、新戦力《コラガンの命令/Kolaghan’s Command(DTK)》がマスターピースとなって復権したジャンド。
手札破壊、除去、クロックが三位一体となったジャンドを操りこの場に立つ石橋には、練習量に裏打ちされた確かな自信と論理がある。
◆熊谷 昂亮
栃木県宇都宮市の“一刻館”でプレイする熊谷。
予選ラウンドを5-0-1と圧倒的スコアで突破している。
その原動力となっているのは、モダン黎明期から活躍し、先日もグランプリ優勝を飾った親和。
デックパワーはありながらも、キラーカードが多く、メタられると弱い、メタられなければ最強と言われるデックである。
そのデックを息するように、自分の体の一部であるかのように使いこなすのが、熊谷だ。冷静に盤面でライフを詰め、必要なカードをトップデックしてくる勝負強さ。
親和使いに必要な要素を全て兼ね備えているようだ。
誤解しないでいただきたいのは、決して“熊谷の引きが強い”と言いたいのではないということだ。
コンバット計算に始まり、ライフと毒の絡めて、面と点での突破、と親和と一口に言っても、様々な攻め手、場面がある。
その一つ一つを判断し、取捨選択していくことで、トップデックへと繋がっていく。
熊谷とデックは、親和している。
Game1
2マリガンの熊谷、2ターン目に《溶接の壺/Welding Jar》から入り《鋼の監視者/Steel Overseer》という立ち上がり。勿論《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus(DST)》はセットランド済みだ。
対する石橋であるが、1マリガンからクリーチャーのみの手札をキープしているため、除去はない。こうなるとシステムクリーチャーである監視者が力を発揮してくる。
ドローするも、石橋の引いたカードは、除去呪文ではない。
《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》の強さとは、軽さ、クロックの高さに違いはないが、手札破壊、除去、カウンター等々の援護射撃があって、初めて真価を発揮する。
3ターン目、石橋がキャストしたのは、1/2の《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》。
対照的に熊谷は《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》をトップデックし、《鋼の監視者/Steel Overseer》の援護のもと、波状攻撃を仕掛ける。
ここまで防戦一方だった石橋が、オリジンからのニューカマー《ピア・ナラーとキラン・ナラー/Pia and Kiran Nalaar(ORI)》をキャストしたことで、盤面を五分とするが、熊谷のトップデックは止まらない。
金属術を達成しての《刻まれた勇者/Etched Champion(SOM)》。
《鋼の監視者/Steel Overseer》と《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》のタッグが、16となった石橋のライフを攻め立てる。
なおも除去スペルの引けない石橋は、《漁る軟泥/Scavenging Ooze(M14)》、《黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fang(FRF)》とクリーチャーを追加するしかできない。
都合4度目の監視者の能力が起動されると、《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》と合わせて一度のアタックで、石橋のライフは0を割った。
石橋 0-1 熊谷
Game2
互いに7枚キープのGame2。
熊谷は、《呪文滑り/Spellskite(NPH)》から《信号の邪魔者/Signal Pest》とゆっくりとした立ち上がり。
親和キラーと名高い《古えの遺恨/Ancient Grudge》で《呪文滑り/Spellskite(NPH)》は除去されるが、小粒のクリーチャーを展開し続け、コツコツとライフと毒の二通りの攻めを続ける。
石橋の土地が2枚で止まってしまったこともあり、豊富な除去呪文を生かしきれずにいたが、5ターン目にして3枚目の土地を引くと、2枚目の《古えの遺恨/Ancient Grudge》が《呪文滑り/Spellskite(NPH)》を再び除去し、手札に眠る除去祭りがスタートする。
石橋は、丁寧に1枚づつ除去していくが、すこしずつ漏れたクリーチャーがダメージを蓄積させていく。
熊谷は、フルタップの隙を見逃さず、《刻まれた勇者/Etched Champion(SOM)》へ《頭蓋囲い/Cranial Plating》を装備し、一気に6点のダメージをたたき出すことで残ライフを一気に6とする。
石橋に《刻まれた勇者/Etched Champion(SOM)》への対処手段はないが、《急速な衰微/Rapid Decay》で《頭蓋囲い/Cranial Plating(5DN)》を破壊し、ターンを稼ごうとするが、熊谷には2点で十分だった。
金属術を達成しての《感電破/Galvanic Blast》
石橋 0-2 熊谷
熊谷 Win!
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