Round1 松村 岳彦(埼玉) vs 荻野 航平(群馬)
今から遡ること2年前、2013年の冬、群馬県桐生市に1店のカードゲームショップが誕生した。
嘗てカードゲームに明け暮れた若さ溢れる2人の従業員達は、「自分たちが経験した楽しさを他の人へも経験して欲しい」、その想いが、情熱が、具現化し、カードショップという体を成した。
32席のデュエルスペースとフォーマット毎の一押しカードを中心に並べられたショーケースは、一目見て、プレイヤー目線を強く意識している。
そして本日、オープンから僅か2年で初めてPPTQを開催するまでに至った。その名は、
“カードショップONE☆PACK”
この店からもまた1人、新たなPPTQ突破者が生まれることとなる。
自身の分身とも言えるデックを携え、32名ものプレイヤーが頂点を目指して激突する。。
Round1では、埼玉県から松村 岳彦と地元“カードショップONE☆PACK”に通う荻野 航平の対決をお送りしたい。
◆松村 岳彦
カードショップMINT神田店に勤務する松村のマジック暦は長い。
グランプリへの参加という形で開かれたトーナメントマジックの扉も、早13年。その時の流れの中でプロツアーを経験し、苦渋を飲まされ、挫折し、再び這い上がりプロツアーへ挑戦を続けている。
そこでの経験があるからこそ、松村は、マジックを続けている。
あの場所には、全てがある。勝利とか敗北、夢や希望だけじゃない。マジックの全てが、ね。だから忘れられないのさ、プロツアーという舞台がね。
◆荻野 航平
今回PPTQが開催されている“カードショップONE☆PACK”の店長や常連の方に一押しのプレイヤーを聞いた際、口を揃えて出た名前が彼だ。
先日“晴れる屋”で開催されたGPTシドニーを優勝したのも彼であり、勢いは十分。
マジックに必要なのは、経験だけじゃない。若さや勢いが強さともなり得る。
普段はリミテッドを中心にプレイしており、モダンは初めてとのことではあるが、無限コンボ内臓のアブザン・カンパニーを持ち込んでいる。
Game1
荻野は、《寺院の庭/Temple Garden》から《貴族の教主/Noble Hierarch(CON)》、マナクリーチャーの力をかり2ターン目に《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》をキャストすると賛美も相まって4点と、十分すぎるクロックを用意する。
対する松村は、《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》セットランドから《テラリオン/Terrarion》と見慣れぬ動き。
2枚目の土地として場に出た《アダーカー荒原/Adarkar Wastes》のお陰で青白というカラーリングこそ判明したが、その後も《予言のプリズム/Prophetic Prism》とデックの全容は不明である。
荻野は、《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost(KTK)》まで加え、8点のダメージを与え、松村のライフを10とする。
松村の場には、土地とマナ変換様のアーティファクトのみで、現状を打開するには《神の怒り/Wrath of God》等のリセットスペルでもない限りは、不可能のように見える。
返すターン、松村は1枚のアーティファクトを場に出す。それこそこのデックのキーカードである《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》だ。
松村がこれまでにキャストしたアーティファクトは、この1枚に帰結する。
場にある8アーティファクトを数えると、《テラリオン/Terrarion》を生贄に捧げ、無色2マナを生み出しながら、ドローを進める。
同様の手順でマナを生み出しながら、マナフィルター能力で白マナを生み出すと、キャストしたのは《再利用の咆哮/Roar of Reclamation》!!
ここまで生贄に捧げたアーティファクト達が再び場に戻ってくる。
《胆液の水源/Ichor Wellspring(MBS)》等の2マナのアーティファクトがフリースペル同様に連鎖し、《蔵の開放/Open the Vaults》を経て、嬉々とした一人回しは続く。
《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn(ROE)》をキャストし、更に《ボーラスの工作員、テゼレット/Tezzeret, Agent of Bolas 》の奥義を構え、磐石の体制を確立したところで、荻野も最後の望み、《集合した中隊/Collected Company(DTK)》をキャストする。
だが、荻野の元に、中隊が集まることはなかった。
松村 1-0 荻野
Game2
荻野は、《貴族の教主/Noble Hierarch(CON)》、《極楽鳥/Birds of Paradise》とマナクリーチャーは展開できたが、その後は《血の芸術家/Blood Artist》とイマイチ打点が上がらない。
松村は、これ幸いと《予言のプリズム/Prophetic Prism》、《胆液の水源/Ichor Wellspring(MBS)》とアーティファクトを増やしていく。
ここまでは順調であった両者に襲い掛かったのは荻野のキャストした《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》。
この1枚で不足していたクロックの増強と合わせて、《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》への布石とする。
なんとか《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》の能力を使わせたいところであるが、如何せん松村のドローがピリッとしない。
クロックが低かったため、ライフを二桁残した状態で土地が5枚まで伸びてはいるが、なんと残りの手札も全て土地。
2/2の熊達が少しずつダメージを与え続けると、その後も土地ばかりドローしている松村を尻目に、荻野が星を取り返す。
松村 1-1 荻野
Game3
アーティファクトを重ね順調に見えた松村に、《戦争の報い、禍汰奇/Kataki, War’s Wage》が襲い掛かる。
不運は重なるもので、アーティファクト土地を固め引いてしまい、自由に動くことができない。
更に《大爆発の魔道士/Fulminator Mage(SHM)》が加わることで、禍汰奇の2点が重く圧し掛かる。
せめて《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》がキャストできる4マナまで伸びればといったところだが、2枚の《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel(DST)》が足かせとなり、他のアーティファクトをキャスト、維持できない。
荻野は、瞬殺コンボはなくとも小さいクロックを積み重ねることで、モダン初めてとは思えぬ落ち着いた手つきのまま松村のライフを削りきった。
松村 1-2 荻野
荻野 Win!
今から遡ること2年前、2013年の冬、群馬県桐生市に1店のカードゲームショップが誕生した。
嘗てカードゲームに明け暮れた若さ溢れる2人の従業員達は、「自分たちが経験した楽しさを他の人へも経験して欲しい」、その想いが、情熱が、具現化し、カードショップという体を成した。
32席のデュエルスペースとフォーマット毎の一押しカードを中心に並べられたショーケースは、一目見て、プレイヤー目線を強く意識している。
そして本日、オープンから僅か2年で初めてPPTQを開催するまでに至った。その名は、
“カードショップONE☆PACK”
この店からもまた1人、新たなPPTQ突破者が生まれることとなる。
自身の分身とも言えるデックを携え、32名ものプレイヤーが頂点を目指して激突する。。
Round1では、埼玉県から松村 岳彦と地元“カードショップONE☆PACK”に通う荻野 航平の対決をお送りしたい。
◆松村 岳彦
カードショップMINT神田店に勤務する松村のマジック暦は長い。
グランプリへの参加という形で開かれたトーナメントマジックの扉も、早13年。その時の流れの中でプロツアーを経験し、苦渋を飲まされ、挫折し、再び這い上がりプロツアーへ挑戦を続けている。
そこでの経験があるからこそ、松村は、マジックを続けている。
あの場所には、全てがある。勝利とか敗北、夢や希望だけじゃない。マジックの全てが、ね。だから忘れられないのさ、プロツアーという舞台がね。
◆荻野 航平
今回PPTQが開催されている“カードショップONE☆PACK”の店長や常連の方に一押しのプレイヤーを聞いた際、口を揃えて出た名前が彼だ。
先日“晴れる屋”で開催されたGPTシドニーを優勝したのも彼であり、勢いは十分。
マジックに必要なのは、経験だけじゃない。若さや勢いが強さともなり得る。
普段はリミテッドを中心にプレイしており、モダンは初めてとのことではあるが、無限コンボ内臓のアブザン・カンパニーを持ち込んでいる。
Game1
荻野は、《寺院の庭/Temple Garden》から《貴族の教主/Noble Hierarch(CON)》、マナクリーチャーの力をかり2ターン目に《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》をキャストすると賛美も相まって4点と、十分すぎるクロックを用意する。
対する松村は、《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》セットランドから《テラリオン/Terrarion》と見慣れぬ動き。
2枚目の土地として場に出た《アダーカー荒原/Adarkar Wastes》のお陰で青白というカラーリングこそ判明したが、その後も《予言のプリズム/Prophetic Prism》とデックの全容は不明である。
荻野は、《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost(KTK)》まで加え、8点のダメージを与え、松村のライフを10とする。
松村の場には、土地とマナ変換様のアーティファクトのみで、現状を打開するには《神の怒り/Wrath of God》等のリセットスペルでもない限りは、不可能のように見える。
返すターン、松村は1枚のアーティファクトを場に出す。それこそこのデックのキーカードである《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》だ。
松村がこれまでにキャストしたアーティファクトは、この1枚に帰結する。
場にある8アーティファクトを数えると、《テラリオン/Terrarion》を生贄に捧げ、無色2マナを生み出しながら、ドローを進める。
同様の手順でマナを生み出しながら、マナフィルター能力で白マナを生み出すと、キャストしたのは《再利用の咆哮/Roar of Reclamation》!!
ここまで生贄に捧げたアーティファクト達が再び場に戻ってくる。
《胆液の水源/Ichor Wellspring(MBS)》等の2マナのアーティファクトがフリースペル同様に連鎖し、《蔵の開放/Open the Vaults》を経て、嬉々とした一人回しは続く。
《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn(ROE)》をキャストし、更に《ボーラスの工作員、テゼレット/Tezzeret, Agent of Bolas 》の奥義を構え、磐石の体制を確立したところで、荻野も最後の望み、《集合した中隊/Collected Company(DTK)》をキャストする。
だが、荻野の元に、中隊が集まることはなかった。
松村 1-0 荻野
Game2
荻野は、《貴族の教主/Noble Hierarch(CON)》、《極楽鳥/Birds of Paradise》とマナクリーチャーは展開できたが、その後は《血の芸術家/Blood Artist》とイマイチ打点が上がらない。
松村は、これ幸いと《予言のプリズム/Prophetic Prism》、《胆液の水源/Ichor Wellspring(MBS)》とアーティファクトを増やしていく。
ここまでは順調であった両者に襲い掛かったのは荻野のキャストした《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》。
この1枚で不足していたクロックの増強と合わせて、《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》への布石とする。
なんとか《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》の能力を使わせたいところであるが、如何せん松村のドローがピリッとしない。
クロックが低かったため、ライフを二桁残した状態で土地が5枚まで伸びてはいるが、なんと残りの手札も全て土地。
2/2の熊達が少しずつダメージを与え続けると、その後も土地ばかりドローしている松村を尻目に、荻野が星を取り返す。
松村 1-1 荻野
Game3
アーティファクトを重ね順調に見えた松村に、《戦争の報い、禍汰奇/Kataki, War’s Wage》が襲い掛かる。
不運は重なるもので、アーティファクト土地を固め引いてしまい、自由に動くことができない。
更に《大爆発の魔道士/Fulminator Mage(SHM)》が加わることで、禍汰奇の2点が重く圧し掛かる。
せめて《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》がキャストできる4マナまで伸びればといったところだが、2枚の《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel(DST)》が足かせとなり、他のアーティファクトをキャスト、維持できない。
荻野は、瞬殺コンボはなくとも小さいクロックを積み重ねることで、モダン初めてとは思えぬ落ち着いた手つきのまま松村のライフを削りきった。
松村 1-2 荻野
荻野 Win!
コメント