Round3 宮守 潤也 vs 服部 太紀
速さとは、何だろう
漠然としているが、クリーチャーの展開力であったり、ダメージ効率であったり、デック自体の低コスト化等々が上げられると思う。
速さは、一つの武器だ。
相手のデックが基本ターンを迎える前に、ゲームに勝利する、若しくは、詰みきった盤面を作り上げ、相手にターンを返す。
速さは、脆さではない。
重く強い呪文に比べれば、軽い呪文は1枚で全てを可能にする万能性は、持ち合わせていない。寧ろ限定的な効果、序盤にのみ活躍するといった消費期限の短いカードかもしれない。
しかしそれらが群れを成すことで、相手の呪文の持つカードパワーを凌駕し得る。
そう、速さとは、強さ足り得る
そしてモダン環境の象徴とも言える速さを持つデックの対戦をお送りしよう。
◆宮守 潤也
いつも無口に、淡々とデックをプレイしている宮守が、こんなことを言っていた。
「俺が出るからには、ながしまの平和(権利と思慮される)は守りますよ」
別に地元の店が大会を開くからといって、その店の常連が勝つ訳ではないし、勝たなければいけない義務もない。
だが、宮守は言う。
「俺が、勝ちますから」
強気な宮守の右手には、使い込み続けている親和がある。
◆服部 太紀
「瞬殺デックが好きなんですよね、楽しくて」
赤緑の《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》デックの使用選択を聞いた時の答えだった。
普段は千葉のLMCやピットインというカードショップにてマジックに興じる服部だが、楽しみながらも勝ちに拘るスタイルは、グランプリ千葉初日突破という形でも証明されている。
Game1
先手の服部が、《明日への探索/Search for Tomorrow》から《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder(CHK)》とマナベースを拡張すると迎えた3ターン目。
コストの軽さだけが、速さではない。
3ターン目に《裂け目の突破/Through the Breach》から《原始のタイタン/Primeval Titan(M11)》提示し、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》をフェッチすることで、《アーティファクトの魂込め/Ensoul Artifact(M15)》により巨大化した《信号の邪魔者/Signal Pest》を除去する。
宮守も《頭蓋囲い/Cranial Plating》、《呪文滑り/Spellskite(NPH)》、《メムナイト/Memnite》と再展開するも、3枚目の《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》が再度戦線を崩壊させ、《強情なベイロス/Obstinate Baloth》2枚が更にターンを稼ぐ。
ならば、と宮守は、ライフを捨てた。
宮守の持つ“速さ”は、一辺倒ではない。例えライフを攻められなくても、宮守の場には、《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》がある。
《頭蓋囲い/Cranial Plating(5DN)》の力で7つ目の毒カウンターを届けると、力強くターンを返す。《原始のタイタン/Primeval Titan(M11)》トップデックしてみろと言わんばかりに。
服部がトップデックしたのは予定調和の《原始のタイタン/Primeval Titan(M11)》。
宮守 1-0 服部
Game2
速さとは、強さだ。
その真髄の通り《頭蓋囲い/Cranial Plating》が5点のクロックを刻み出す。
服部は、懸念だった緑マナをファーストドローで引き寄せ、Game1を彷彿とさせる《明日への探索/Search for Tomorrow》から《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder(CHK)》。
ここで《原始のタイタン/Primeval Titan(M11)》を引かれると戦線が崩壊してしまうため、《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》をキャストし、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》に対する保険を用意しつつ、攻撃し服部のライフを3とする。
返すターン、6枚の土地を前に、生き残る術を模索するも、どうしても《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》の能力をケアしつつクロックを排除できない。
服部は、6枚の土地をタップアウトすることなく3本目へ。
宮守 1-1 服部
Game3
服部が、三度《明日への探索/Search for Tomorrow》から《遥か見/Farseek》と2枚のマナブーストを果たすと、宮守も《バネ葉の太鼓/Springleaf Drum(LRW)》、《鋼の監視者/Steel Overseer》から親和を稼いで《物読み/Thoughtcast》をキャスト、マリガン分を埋める。
宮守が僅かに有利と思われた矢先、《神々の憤怒/Anger of the Gods(THS)》で服部もマリガン分を取り戻し、互いに一歩も譲らない。
宮守は、《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》で再度戦線を築くも、親和の天敵《古えの遺恨/Ancient Grudge》によって思うように攻められない。
《召喚士の契約/Summoner’s Pact》から導かれるは緑タイタンが《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》を2枚サーチし、着々と盤面を作り上げる。
マナも選択肢も、宮守にはほとんどなく、考えに考えた末《頭蓋囲い/Cranial Plating》で果敢に攻めるが、ライフを削りきるまでに2ターン以上必要としてしまう。
《原始のタイタン/Primeval Titan(M11)》がいる盤面で2ターンは、十分すぎるほどの時間であった。
宮守 1-2 服部
服部 Win!
速さとは、何だろう
漠然としているが、クリーチャーの展開力であったり、ダメージ効率であったり、デック自体の低コスト化等々が上げられると思う。
速さは、一つの武器だ。
相手のデックが基本ターンを迎える前に、ゲームに勝利する、若しくは、詰みきった盤面を作り上げ、相手にターンを返す。
速さは、脆さではない。
重く強い呪文に比べれば、軽い呪文は1枚で全てを可能にする万能性は、持ち合わせていない。寧ろ限定的な効果、序盤にのみ活躍するといった消費期限の短いカードかもしれない。
しかしそれらが群れを成すことで、相手の呪文の持つカードパワーを凌駕し得る。
そう、速さとは、強さ足り得る
そしてモダン環境の象徴とも言える速さを持つデックの対戦をお送りしよう。
◆宮守 潤也
いつも無口に、淡々とデックをプレイしている宮守が、こんなことを言っていた。
「俺が出るからには、ながしまの平和(権利と思慮される)は守りますよ」
別に地元の店が大会を開くからといって、その店の常連が勝つ訳ではないし、勝たなければいけない義務もない。
だが、宮守は言う。
「俺が、勝ちますから」
強気な宮守の右手には、使い込み続けている親和がある。
◆服部 太紀
「瞬殺デックが好きなんですよね、楽しくて」
赤緑の《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》デックの使用選択を聞いた時の答えだった。
普段は千葉のLMCやピットインというカードショップにてマジックに興じる服部だが、楽しみながらも勝ちに拘るスタイルは、グランプリ千葉初日突破という形でも証明されている。
Game1
先手の服部が、《明日への探索/Search for Tomorrow》から《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder(CHK)》とマナベースを拡張すると迎えた3ターン目。
コストの軽さだけが、速さではない。
3ターン目に《裂け目の突破/Through the Breach》から《原始のタイタン/Primeval Titan(M11)》提示し、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》をフェッチすることで、《アーティファクトの魂込め/Ensoul Artifact(M15)》により巨大化した《信号の邪魔者/Signal Pest》を除去する。
宮守も《頭蓋囲い/Cranial Plating》、《呪文滑り/Spellskite(NPH)》、《メムナイト/Memnite》と再展開するも、3枚目の《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》が再度戦線を崩壊させ、《強情なベイロス/Obstinate Baloth》2枚が更にターンを稼ぐ。
ならば、と宮守は、ライフを捨てた。
宮守の持つ“速さ”は、一辺倒ではない。例えライフを攻められなくても、宮守の場には、《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》がある。
《頭蓋囲い/Cranial Plating(5DN)》の力で7つ目の毒カウンターを届けると、力強くターンを返す。《原始のタイタン/Primeval Titan(M11)》トップデックしてみろと言わんばかりに。
服部がトップデックしたのは予定調和の《原始のタイタン/Primeval Titan(M11)》。
宮守 1-0 服部
Game2
速さとは、強さだ。
その真髄の通り《頭蓋囲い/Cranial Plating》が5点のクロックを刻み出す。
服部は、懸念だった緑マナをファーストドローで引き寄せ、Game1を彷彿とさせる《明日への探索/Search for Tomorrow》から《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder(CHK)》。
ここで《原始のタイタン/Primeval Titan(M11)》を引かれると戦線が崩壊してしまうため、《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》をキャストし、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》に対する保険を用意しつつ、攻撃し服部のライフを3とする。
返すターン、6枚の土地を前に、生き残る術を模索するも、どうしても《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》の能力をケアしつつクロックを排除できない。
服部は、6枚の土地をタップアウトすることなく3本目へ。
宮守 1-1 服部
Game3
服部が、三度《明日への探索/Search for Tomorrow》から《遥か見/Farseek》と2枚のマナブーストを果たすと、宮守も《バネ葉の太鼓/Springleaf Drum(LRW)》、《鋼の監視者/Steel Overseer》から親和を稼いで《物読み/Thoughtcast》をキャスト、マリガン分を埋める。
宮守が僅かに有利と思われた矢先、《神々の憤怒/Anger of the Gods(THS)》で服部もマリガン分を取り戻し、互いに一歩も譲らない。
宮守は、《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》で再度戦線を築くも、親和の天敵《古えの遺恨/Ancient Grudge》によって思うように攻められない。
《召喚士の契約/Summoner’s Pact》から導かれるは緑タイタンが《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》を2枚サーチし、着々と盤面を作り上げる。
マナも選択肢も、宮守にはほとんどなく、考えに考えた末《頭蓋囲い/Cranial Plating》で果敢に攻めるが、ライフを削りきるまでに2ターン以上必要としてしまう。
《原始のタイタン/Primeval Titan(M11)》がいる盤面で2ターンは、十分すぎるほどの時間であった。
宮守 1-2 服部
服部 Win!
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